Item Story

~ボストンバッグ~

R-18が創るボストンバッグ

オールレザーの高級バッグを購入するなら、不思議とボストンバッグが欲しい。特に男性は休日鞄持つこと少ないと思う。
せいぜい携帯電話と財布ぐらい? かのルイ・ヴィトンでもボストンバッグは人気だといいますね。新幹線でボストンバッグを持ってる人を見てもなかなか良いボストンバッグを持ってる方々の割合は多い。
やっぱりボストンバッグは長く使うと思うから良いものが欲しいと思うのかもしれない。真っ赤なボストンバッグは出張や旅行がワクワクすると思う。「いい鞄持ってますね」って言われたい(笑)。だから鞄を作るならボストンバッグと決めていました。

企画のコンセプトを考えるにあたって

『真っ赤なボストンバッグ』というと、イタリアの田舎で持っていたり、ジブリのアニメの中に登場しそうだったり、ユーミンの歌詞のイメージだったりしてます(笑)。鞄をガバって開いて鼻歌まじりにお気に入りの洋服や本なんかを詰め込んだりして荷造りの段階で外出をワクワクさせてくれる。そして旅の思い出をレザーが刻んでくれる。そんな鞄こそが本来ボストンバッグに求められているはず。
このボストンをみるとワクワクしていつもより遠くへ出掛けたくなるそんな気分にさせてくれる鞄のイメージが頭にありました。アメリカのダレス国務長官が国連で愛用したことで、銀座の老舗鞄専門店谷澤がダレス・バッグと命名したことに由来する鞄根強い人気があるダレス式バッグだが、近年メーカーのカタログ落ちが目立つ。
理由としては、
① 安価で取り付けが簡単なチャック(ファスナー)の流通。
② ダレス式を製作できる職人の減少。
特に②の職人が減った影響が大きく、鞄の老舗メーカーである吉田鞄も現在ダレス式のバッグがラインナップから姿を消しています。
今回ボストンを製作担当した渡辺氏は僕がその技術の高さに惚れこんだ職人。日本でも数少ないダレスの座金から叩き込んで自ら製作できる。作る鞄に合わせた既製品にない寸法。組み合わせを調整した座金の曲げ具合。そして卓越した鞄の縫製技術。全ての工程を渡辺氏が手がけることによって絶妙な座金のバランスが成り立ち鞄の美しさを引き立てます。
企画のコンセプト
渡辺氏は海外でも認められる縫製技術をもった鞄職人であり、すべて計算に基づいた縫製を行っています。パーツを縫い付けているステッチは左右対称で同じ数。また他の鞄工房で所有していることが珍しいポストミシンなどの機材を用いて通常のミシンでは縫製できないような縫製が随所にもりこまれているんです。
そして、渡辺氏はコバ処理もスペシャリスト。鞄作りを始めて現在に至るまで独自にコバ処理を研究しており使用する皮革の特性や厚み、パーツにより磨き方を変えており、そのコバ処理の完成度は群を抜いています。